角の立たない残業の断りかたについて

入所者が食事をなかなか食べてくれなかったり、入浴介助を嫌がったりして業務が滞ってしまうケースが頻繁にあります。
そのため、介護職は急な残業をしなければならないことが多々あります。
既に予定があって残業ができない場合、それを理由に断ることができるかもしれませんが、言い方は工夫が必要でしょう。
事務的な口調で断っては角が立ってしまうことがあり、その後の人間関係に影響してしまうこともありえます。
業務スケジュールに変化が生じやすい介護施設では、残業をやるやらないの攻防で人間関係に波風が立ち、それが大きな悩みとなってしまうこともあるので、注意が必要です。

では、急な残業を頼まれた際、人間関係を悪化させずに断るためにはどうすればいいのでしょうか?
実はただ「できません」と断るのではなく、「すみません。この後どうしても動かせない用事があるので残業は難しいです」というように、枕詞をつけてから断ることがポイントになります。
お詫びの言葉を添えると、残業ができないことに対する申し訳なさが相手に伝わるので、事務的には聞こえなくなるでしょう。
そして、一旦断った後に「明日以降であれば残業ができます」などと、言葉を添えるとより好印象を与えることができます。
断る際にお詫びの気持ちと代替案を示せば、残業を依頼した側も「仕方ないな」と納得しやすくなるというわけです。

また、「もう少し早く打診してもらっていれば残業はできました」という断り方もありでしょう。
早く打診されていれば調整できたニュアンスなら角が立ちません。
イレギュラーな出来事が多い介護施設では、相手の心証を悪くせずに自分の意思を伝える姿勢が、人間関係を良好に保つためには重要になります。